フェライト・ロッドが折れてしまった!
簡 単 な 修 復 後 の 性 能 比 較

フェライト・ロッドは固くて削ろうとすると大変ですが、落とすと割れたり折れたりと脆い一面もあります.
折れてしまったフェライト・ロッドを修復した後の性能が気になります.



50 X 10mmのフェライト・ロッド
落として3分割になってしまった!



接着剤( 気になる人は使用して )無しでくっつけてからフィルムで3周程巻いて固定
フィルムはポリエチレン製でお菓子の外袋等を利用


固定したところ



折れて修復した物と折れていない物


同じ様なインダクタンスになる様に巻き、周波数を500kHz - 2000kHzまで10kHz毎に
インダクタンスとQ値の変化を測定.  100kHz毎のデータは下表


周波数  / kHz
正 常 品
μ H / Q 値
修 復 品
μ H / Q 値
500
636 / 238
618 / 239
600
639 / 237
619 / 236
700
639 / 237
620 / 237
800
640 / 220
621 / 221
900
642 / 211
623 / 211
1000
643 / 206
625 / 207
1100
645 / 197
627 / 198
1200
647 / 189
629 / 190
1300
650 / 181
631 / 182
1400
652 / 173
634 /  172
1500
655 / 168
637 / 167
1600
658 / 160
640 / 161
1700
661 / 157
643 / 156
1800
664 / 155
647 / 152
1900
668 / 150
647 / 152
2000
671 / 145
654 / 142


詳細データは、こちら    修復品 50 X10mm_A.csv       正常品 50 X10mm_B.csv

考察:今回は3分割で比較しましたが、粉々にならない限り形が元と同じ様な修復が可能なら性能もほとんど変わらないか
若干の性能低下が見られるだけで使用するには問題ないでしょう.
接着剤を使用しない修復方法でしたが、気になるならエポキシ系接着剤を使いましょう.
瞬間接着剤を使っても隙間があるので具合が悪いです.


修復後、1次コイルの横に2次コイルとアンテナ結合用コイルを巻いて完成!!




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